日記

2022-09-15 08:31:00

「話」がしたい


今回の依頼はお客様が昔大変お世話になった方なので
「楽しい時間」をプレゼントしたいという依頼で、いってきました。

1人暮らし

男性

93歳

のAさん


血圧が高いくらいでこれといった持病もなくお元気に暮らしています。
介護認定は要支援1で週に一度訪問介護にてお掃除のお願いをしているそうです。

普段は自転車にのり自分で買い物に行かれたり
近くに住んでいる友人の車でドライブにいったりされているそうです。

Aさんは旅行が好きで元気だったころは日本中を自分の車で観光していたとか。

Aさんはにこやかに迎えてくれました。
「Aさん、こんにちは。おじゃまします。」
そういうと
「さぁ、入って。」と気さくにいってくれました。

お互いに自己紹介をして
その中でAさんはどんなことに興味があり、どんなことが得意なのか探っていきます。
事前に旅行が好きだといっていたのでその話題にももちろん触れて、そこを深堀します。
表情をみていると、顔の筋肉がゆるむ瞬間があります。それから、少し体が前のめりになったり
目が大きくなったときはチャンス!!!

「どんなところにいかれたんですか?」
「おひとりで?」
「どこが一番素敵でしたか?」

そうやって一つの話題を深堀りするとその方の価値観が見えていきます。

「俺は一人で気楽に生きてきたから。まわりに気を遣う旅行は嫌い。
一人で好きなように好きなとこに行ってたんだよな。」

その言葉でAさんは自由で決まったことが嫌いな人ということが見えてきます。

「いろんなとこに行ってきたから、少しは若い人に話ができるかもね。」
その言葉から、話をしたい!役にたてる知識が俺にはある!と思っていることがわかります。

私はこの日、とことん話をすることに決めました。
Aさんが旅した先での思い出を
目の前にその光景が浮かぶくらい、心から聞こうと決めました。

Aさんは、話をとめることなくあふれてくる思い出を沢山聞かせてくれました。
そして話し終わった後にこういったんです。

「俺、いつも掃除にきてもらってるだろ。でも、掃除なんか本当はどっちでもいいんだよな。ちょっと掃除してもらって、それでいいんだよな。
話たいんだよね。本当はこうやって話すことが一番したいこと(笑)」

といって笑っていました。

介護保険はその方の生活を維持するために必要不可欠なもの。
一方で私が寄り添いたい部分は世間でいうニッチな部分なのかもしれない。

でも、その時間こそがその人の生きる力に変わるんだと
改めて感じた1時間でした。

(投稿日とサービス提供日は異なります)
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