日記

2022-09-10 20:32:00

「辛い。」「苦しい。」気持ちは普通のこと

母の友人に認知症の旦那さんを介護されているAさんという方がいます。
1時間ほどAさんとお話する機会がありました。


Aさんは旦那さんのことを一生懸命介護しています。

昔役場で働いていたというAさんは、
朝になるとスーツをきて
役場にいく支度をするそうです。
そんな旦那さんをみてAさんは
ある日は、いってらっしゃいと言ってみたり
ある日は、「もうとっくに定年退職してるんだよ。」と怒鳴ってしまったり。

「認知症」という病気があるということはAさんも十分承知しています。
それでも、日々の日常の中で「認知症」という病気を理解しながら
どんな言葉かけをしたらいいのか
どんな接し方をしたらいいのか
介護スタッフやケアマネさんから教えてもらいわかってはいても
生活の中でいつでもそれを理解して接することの難しさを感じている様子でした。

これが介護のリアルだと思います。
私たち介護職は介護の仕方や方法はいくらでもお伝えすることができます。
でもそれは、辞書にかいてあることと同じで。
例えば私たちが知っていることわざに
「早起きは三文の徳」がありますよね。
早起きはいいことである。それは多くの人が理解している。
でも、理解していてもそれを実践できる方は10人中3人ほどではないかと思います。

このように頭でわかっていることと、できることは全然違います。

家族であっても、人と人であり感情のある生き物。まして家族同士。
本に書いてあるような対応やまわりのみんながいうような
共感しながらの対応ができないからといって自分を責める必要はまったくないです。

24時間の生活の中で介護をするということは
ご家族にとって負担になる時間や日が必ずあるといえます。
そのために、介護保険があり、私がしているようなサービスがあるのです。

苦しくなるときは
もっと気楽に「もう無理。辛い。助けて。」といっていいと思います。
一度吐き出して誰かにその気持ちを汲み取ってもらいガス抜きをしていいんです。

介護をしている家族の気持ちは波のようにいったりきたりします。
自分を責めたり、イライラしたり、後悔したり。

だからこそ、私たち介護に携わっているプロ集団が
丁寧に要介護者に寄り添う必要があります。
家族が出来ない優しい言葉がけや安心した時間を届けることで
家族は自分を責める時間が少なくなります。


「認知症」になっても相手の気持ちを読むことはできます。
むしろそのアンテナが高くなる気がします。
ご家族がきつい言葉をいってしまっても当然なんですよね。
誰がそれを責めれるでしょうか?
「家族がみればいい。かわいそうにね。」と簡単にいう人がいたとしたら
きっと介護を経験されていないのだと思います。

「認知症のBさん」として見るのではなく
「長野岡谷さん」というそのままのその人として接していこうと改めて思った日でした。

父と娘.png#岡谷市#介護#介護保険外#自費サービス#高品質#介護福祉士#悩み#パーソナル介護士#認知症介護#介護相談#訪問介護#ホームヘルパー#病院付き添い#買い物同行#身体介護#生活援助#遠距離介護